東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2013-
ミュージアム・コンサート東博でバッハ vol.16 池上英樹(マリンバ)
東京春祭の人気シリーズ「東博でバッハ」。今年もまた多彩な顔ぶれ、実力派たちが並び、それぞれのバッハをお届けします。音楽を愛し、学ぶすべての人を魅了するバッハの様々な魅力を、今年もお楽しみください。
プログラム詳細
2013:04:10:19:00:00
2013.4.10 [水] 19:00開演(18:30開場)
東京国立博物館 法隆寺宝物館エントランスホール
■出演
マリンバ:池上英樹
■曲目
J.S.バッハ:
無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007 [試聴]
前奏曲とフーガ 第2番 ハ短調 BWV847
(《平均律クラヴィーア曲集 第1巻》より) [試聴]
シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004より)[試聴]
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 BWV1001 [試聴]
コラール「グロリア 主を讃えん」,コラール「シオンは物見らの歌うのを聞き」
(カンタータ《目覚めよと呼ぶ声あり》BWV140より)
アリア「われに大きなことをなしたまえる者」(《マニフィカト》BWV243より)
コラール「汝、平和の君、主イエス・キリスト」
(カンタータ《死人の中より甦りしイエス・キリストを覚えよ》BWV67より)[試聴]
コラール「ゆえに思いのままに進み行け」
(カンタータ《いと尊きインマヌエル、虔しき者らを率いたもう君侯》BWV123より) [試聴]
コラール「おお神よ、汝いつくしみ深き神よ」
(カンタータ《人よ、汝はさきに告げられたり、善きことの何なるかを》BWV45より)[試聴]
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 [試聴]
[アンコール]
ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 より「アリア」
【試聴について】
[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。
~関連コラム~
~東博でバッハ~
出演者
打楽器・マリンバ:池上英樹 Hideki Ikegami 8歳からジャズ、ロックのドラマーとして活動。18歳の時、クラシックの世界に衝撃を受けパーカッション、マリンバを始める。大阪教育大学を経て、1996年にフランスへ留学、パリ国立高等音楽院、パリ国立音楽院で学ぶ。97年、第46回ミュンヘン国際音楽コンクール打楽器部門最高位入賞し、ヨーロッパでの演奏活動を始める。ミュンヘンJazz&Moreフェスティバル、
J.S.バッハの作品より
無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007
この組曲は、バッハのケーテン時代(1717~23)前半の作とされている。第1番のプレリュード(前奏曲)は、本組曲を代表するほどよく知られた名曲であり、ジーグの前に置かれた流行舞曲には2つのメヌエットが選択されている。
前奏曲とフーガ 第2番 ハ短調 BWV847
バッハはハ音から始まる12音の長・短調による計24曲の練習曲集《平均律クラヴィーア曲集》を2巻書いた。その第1巻が書かれたのは1722年頃である。1曲1曲が、それぞれの調性に対応した楽想を持っている点が興味深い。
シャコンヌ
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番の第5楽章「シャコンヌ」は、バッハの無伴奏作品の中でも独立して演奏される機会が最も多い曲だろう。その荘厳な雰囲気、壮大なスケールに加えて、演奏者にとっては最高度の演奏技術が要求される作品として聳え立つ器楽曲の金字塔である。
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番 ト短調 BWV1001
全6曲からなるバッハの無伴奏ヴァイオリン作品の冒頭を飾る第1曲である。1720年以前に書かれたことが分かっており、バッハのケーテン時代の作とされている。1挺のヴァイオリンによって、様々な和声や対位法の表現が試されている。
コラール「グロリア 主を讃えん」、コラール「シオンは物見らの歌うのを聞き」
全7曲からなるカンタータ第140番は1731年、ライプツィヒ時代のバッハによって書かれた。その終曲「グロリア 主を讃えん」は、シンプルな讃美歌である。また第4曲では、よく知られた旋律に乗って「シオンは物見らの歌うのを聞き」が歌われる。いずれもフィリップ・ニコライのコラールをもとに書かれている。
アリア「われに大きなことをなしたまえる者」
この曲は、バッハのライプツィヒ時代の幕開けとなる1723年、クリスマスのヴェスペレ(晩課)のために書かれた《マニフィカト》BWV243の第5曲で歌われる短いバスのアリアである。
コラール「汝、平和の君、主イエス・キリスト」
1724年ライプツィヒ時代の作で、カンタータ第67番終曲(第7曲)のコラール合唱。晴れやかな祝祭的雰囲気を持った曲である。
コラール「ゆえに思いのままに進み行け」
1725年ライプツィヒ時代の作で、カンタータ第123番終曲(第6曲)のコラール合唱。厳かだが印象的な旋律を持った曲である。
コラール「おお神よ、汝いつくしみ深き神よ」
1726年、やはりライプツィヒ時代の作で、カンタータ第45番終曲(第7曲)のコラール合唱。崇高な調和に満ちたコラールである。
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
ワイマール時代(1708~17)の作とされている。若きバッハの情熱が迸る作品であり、特に冒頭の下降音型からなるアダージョの導入部が有名である。「試し弾き」の意を持つ即興的な形式のトッカータに、バッハの真骨頂とも言える長大なフーガが続く。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:東京国立博物館